ドイツ

ダルムシュタットの重イオン科学研究所(GSI)では、医療専用ではありませんが、既存の原子核実験用の重イオンシンクロトロンを使って、ドイツがんセンター(DKFZ)と協力し、炭素イオンを使った重粒子線治療を1997年(平成9年)に開始しました。スポットビームスキャニング法を使っているのが特徴です。2009年に治療は終了し、その成果は国内のハイデルベルク大学に受け継がれ、炭素・陽子線治療施設(HIT)が2009年より、マールブルク大学で2015年より治療を開始しています。
イタリア
大学病院等により財団CNAO(イタリア重粒子治療センター)が設立され、ヨーロッパ連合原子力研究機関(CERN)などとの国際協力を得ながら炭素・陽子線治療施設が建設され、2011年より陽子線、2012年より炭素線治療を開始しています。
オーストリア
ウィーン郊外のウィナーノイシュタットに医療専用の重イオン加速器施設(Med-Austron)が建設され、2015年より陽子線治療を開始、今後炭素線治療の開始も予定しています。
スイス
PSI研究所では1984年から陽子線治療を行っています。この研究所ではスポットスキャニング法を用いた陽子線の強度変調照射など、線量の集中性を高めるための開発を行っています。2006年には陽子線加速器を超電導サイクロトロンに変更し治療を行っています。
フランス
フランス国内では、オルセーやニースなどで陽子線治療が行われています。炭素線治療施設の計画としては、Caenを中心とした計画があるとのことです。
中国
山東省の万杰医院にて陽子線治療施設が2004年に稼動しました。蘭州の近代物理研究所が理化学研究所やドイツGSIなどと国際協力して進めている重イオン研究施設(HIRFL)にて治療用ビームラインが設置され2006年から治療を行うとともに、新たな重粒子線治療施設を省内2箇所に建設中です。また、上海では炭素・陽子線治療施設が建設され、2014年より治療を開始しています。
韓国
ソウルの国立がんセンター(KNCC)にて陽子線治療施設が2007年に治療開始しました。延世大学が日本製の重粒子線治療施設建設を決定し、2022年開設予定で進められています。また、釜山市でも重粒子線治療施設の建設が続いています。
台湾
台北榮民總醫院が日本製の重粒子線治療施設建設を決定しています。
アメリカ

1950年代に世界で初めて粒子線治療を開始したアメリカでは、ロマリンダ大学とマサチューセッツ総合病院で回転ガントリーを使った本格的な陽子線治療をそれぞれ1991年と2001年から行っています。2006年にはMDアンダーソンがんセンターで日本製の陽子線治療が建設されました。また、2006年のフロリダを含め、それ以降も陽子線施設が多数稼働しています。現在、UTSW Medical Centerをはじめ、陽子線治療を開始したMayo Clinicなどが重粒子線治療施設の検討を行っています。
ロシア
1960年代より陽子線治療を開始したロシアでは、極東にて重粒子線治療施設の検討が行われています。
その他
北欧、東南アジア、インド、中東、オーストラリアにて重粒子線治療施設が検討されています。
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